お茶室「待庵」と、きくりんさん人形

 

お茶室「待庵」と、きくりんさん人形
個人依頼(cl:きくりんさん) 制作期間: 2011年7月〜2021年3月

 

 

 

 

京都の妙喜庵で手に入れた実物の待庵の図面を元に、

自分なりに試行錯誤しながら全て手作りで再現しています。

 

 

 

竹垣と下地窓。

 

 

 

杮(こけら)葺きの屋根。

 

 

 

天井。段差があり、まっ平ではありません。

狭い茶室を広く見せるための工夫がなされています。

お茶室の作りの中で、僕が好きだなと思う部分です。

 

 

 

屋根や庇、壁面を取り外してお茶室内部を見る事ができます。

 

 

 

お茶道具。

 

 

 

きくりんさん人形。

床の間の軸は「日々是好日」。

 

 

 

きくりんさん、ありがとうございました。

 

 

カテゴリー「きくりんさん」で制作日記を見る事ができますので

ぜひご覧ください。


23:22 | きくりんさん | comments(0)
 お茶室をお渡ししてきました

 

29日、10年ほどかけて完成させたお茶室を、

ご依頼主のきくりんさんにお渡ししました。

無事お渡しできて良かったです。

 

 

 

 

 

滅多に行かないような素敵なお店にて。


22:56 | きくりんさん | comments(0)
 お茶室制作・完成に向けて その25 完成しました!

 

引き続きお茶室制作です。

 

< 2021.3.26 >

最後に、屋根をかぶせたときに隙間が出ないよう

ピタッとはまるように壁の高さを調整。

隙間ができる箇所に厚紙を重ね貼りしています。

 

 

 

写真が上手く撮影できていませんが、

微妙に色が変わっているのが分かるでしょうか。

上端の面に紙を貼って高さを合わせています。

 

手作りなので全部フラットに同じ高さになっていないため

全体的にけっこう高低差があってガタガタでしたね。

 

 

 

調整が終わり、屋根をかぶせてみると、、、

 

 

 

なんとかピタッと合いました!

 

 

 

側面もばっちり!

 

上手くはまって良かったです。

 

取り外し可能にする場合には

こういうところにも気を使わないといけませんね。

 

そして・・・

 

 

 

< 2021.3.28 >

これでお茶室「待庵」無事完成です!

 

 

 

屋根と正面の壁を取り外したところ。

 

 

 

お気に入りの作り込んだ道具たち。

 

このお茶室、完成までかなり時間がかかってしまいましたが、

無事にお渡しできそうでホッとしています。

 

お渡しする前にきちんと写真撮影して、

後日またアップしたいと思います!

 

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作り始めたのは2011年7月頃。

最初の記事はこちら→http://5cenchi.jugem.jp/?eid=837

途中で中断を何回もしながら、

ここまでくるのに約10年かかってしまいました。

 

最初は人形だけでしたが、追加依頼にてお茶室も制作。

ご依頼主のきくりんさんには辛抱強く待っていただき、

心苦しかったですが感謝しております。

 

カテゴリー「きくりんさん」で全ての制作過程を見る事ができます。

よかったらご覧ください!


23:02 | きくりんさん | comments(0)
  お茶室制作・完成に向けて その24

 

お茶室制作、引き続きです。

 

< 2021.3.6 >

地面作り。

 

 

 

躙り口そばの飛び石。

飛び石の打ち方には「直打ち」「千鳥打ち」など、

いろいろなパターンがあるそうです。

茶室の下の白い部分は差し石です。

 

 

 

差し石を入れ込み、並べて様子を見ているところ。

 

 

 

< 2021.3.7 >

全体像はこんな感じ。

ダンボールを貼って色を付けて並べる。

これも手間がかかりますね。

 

 

 

< 2021.3.15 >

差し石のおかげでお茶室の雰囲気がいっそう出てきましたが、

もう一つですね。

建物の角に柱がない・・・ですね。

 

 

 

< 2021.3.17 >

で、実際と同じように茶室の角に柱を付けて高さを上げ

その下に石を差し入れます。

それだけで全然印象が違います。

柱というものがいかに大事か分かる瞬間です。

 

 

 

続いて屋根を最終仕上げ。

 

 

 

< 2021.3.18 >

屋根を支える、棟木(頂点)、母屋(上から2番目)、

軒桁(上から3番目)を制作。

これも大事な部分なのに作っていませんでした。

これも、あるだけで見栄えが全然違いますね。

 

 

 

外観を作り込み。

竹の柱などを追加。

 

 

 

< 2021.3.23 >

次の間と勝手の間の畳。

 

茶室の畳は紙縒りを敷き詰めてかなり作り込んでいますが、

(過去の日記参照)

「藺草」http://5cenchi.jugem.jp/?eid=1038

「敷き詰め中」http://5cenchi.jugem.jp/?eid=1047

「紙縒り」http://5cenchi.jugem.jp/?eid=1052

「慎重に」http://5cenchi.jugem.jp/?eid=1055

 

こちらはメインの部屋ではないのでラフに制作。

畳の目はピンセットの先で筋を入れています。

 

 

 

それぞれ貼り込みます。

右下が次の間、左が勝手の間です。

勝手口が妙喜庵に続いています。

 

 

 

飛び石を削り、作り込み。

自然な感じで良い形というのは難しいですね。

実際に飛び石の形なんて気にも留めないですが、作ってみると

良い形の石というのがあり、選ばれて並べられているんだろうな

という事に気付きます。

 

 

 

< 2021.3.26 >

差し石が丸っこ過ぎたので、削って四角に近づけます。

そして配置完了。

角の部分は柱を支えるための大きめの根石。

 

 

 

庇を支える柱もこのように根石に差し込みます。

取り外し可能です。

 

 

 

飛び石と庇をセットして、躙り口付近はこんな感じになりました。

雰囲気出ていますね。

 

飛び石の打ち方(配置)は難しいです。

等間隔ではダメですが、バラバラ過ぎてもダメ。

いまいちしっくり来てません。

時間があれば後でまた調整したいと思います。

 

引き続き進めていきます!


23:15 | きくりんさん | comments(0)
  お茶室制作・完成に向けて その23

気付けば4月。。。

ずいぶん久しぶりになってしまいました。

 

以前から作っていたお茶室、実は完成したのですが、

こちらに記事を上げる余裕がなく。。

さかのぼって制作記録を上げていきたいと思います。

 

という事で、引き続き、お茶室制作です。

 

↓↓↓

 

 

< 2021.2.11 >

こちら、杮葺きの屋根に使うパーツ(薄い木の板)作り。

 

 

 

微妙に違う色のダンボールを使っています。

 

 

 

ピンセットで貼り合わせていきます。

 

 

 

線が出るように少し隙間を開けながら貼っています。

 

 

 

< 2021.2.28 >

手間がかかりますが、きれいに出来ました。

実際の杮葺きの屋根づくりもとても手間がかかる作業で

大変だと思いますが、同時に良くもまあこんな面倒くさい事を

やって・・とも思ってしまいます。

でもこういう事が大事なんですよね。

 

薄い木の板を少しづつ重ねていく事で通気性が良くなったり、

利点がいっぱいあるようですね。

 

 

 

< 2021.3.3 >

屋根の杮葺きが完成。

屋根の作り込みをすることでお茶室全体の見栄えが全然違います。

大変でしたがやって良かったです。

 

やっぱり・・・こういう事の積み重ねが大事なんですよね。

勉強になります。

 

引き続き、次回は土台部分を制作していきます。

 


20:56 | きくりんさん | comments(0)
 お茶室制作・完成に向けて その22

 

お茶室の制作も、あとは仕上げ!と思ったのですが、以前に

屋根も、もし出来たら作り込んでほしいと言う連絡を

いただいていたのでちょっと試作してみました。

 

待庵の屋根は「杮葺き」と呼ばれる作り方で出来ているので、

それを参考にして表現してみます。

 

 

 

ちょっと調べてみたら「薄く短い板を重ねて葺く」とあるので

紙を細長く切ってそれを重ねていきます。

 

 

 

こんな感じですね。

 

同じ大きさのパーツをレンガのように同じ間隔で揃えて

貼ってみましたが、実際の板の大きさはまちまちのようなので

本番はその通りにして作ってみます!


04:33 | きくりんさん | comments(0)
 お茶室制作・完成に向けて その21

 

お軸の上下の色を白に変更。

 

 

 

風帯の露も簡単ですが作りました。

 

 

 

白にしたおかげで存在感が強くなりました。

以前は壁と同じ色だったため、同化している感がありました。

 

 

 

そしてお茶道具を作りこみ。

お茶碗は赤楽茶碗の無一物をモデルに作り直し。

 

 

 

お釜は芦屋霰真型釜をモデルに。

 

 

 

表面の霰の模様は細かい粒と張り付けて作っています。

 

 

 

柄杓は取っ手の竹の節を再現。

 

 

 

茶入れや建水も作り込みをして、バージョンアップしました。

 

完成に向けて引き続き制作を進めます!


03:08 | きくりんさん | comments(0)
 お茶室制作・完成に向けて その20

 

お茶室、ご依頼主のきくりんさんにチェックしてもらいました。

 

 

 

お軸とお茶碗に修正のご希望がありました。

それ以外はOKという事で仕上げの方を進めています。

写真はお軸の仕立て方についての修正指示です。

 

 

 

そして、お軸を制作していきます。

前回のものは試作として、写真をプリントしたもので仮として

作りましたので、改めて、「抜き合わせ技法」で制作します。

 

 

 

かなり細かく切り抜いてます。

 

 

 

下書き、白い紙、黒い紙を重ねて切り抜き、

抜けた部分にはめ込んでいます。

 

 

 

これで一応完成です。

試作と同じ色合いですが、再考が必要かもしれません。

 

 

 

今回の切り抜きはかなり細かかったので

こんな道具を手に入れて使ってみました。

レンズが小さいのと焦点距離も短いのでずっと見続けるのが

なかなかしんどいですが、使えなくはないですね。

ボタン電池でライトも点きます。

 

今後も活用していきたいと思います。


11:39 | きくりんさん | comments(0)
  お茶室制作・完成に向けて その19

 

引き続きのお茶室の制作。

床の間の掛け軸を試作。

 

定番の「日日是好日」にしてみました。

簡単に言えば「毎日毎日が素晴らしい」という意味ですが

一歩踏み込んで、

「毎日を素晴らしい日にするために努めるべき」

「日々について一喜一憂する事が間違いである」

「常に今この時が大事なのである」

「あるがままを良しとして受け入れる」

など、いろいろな解釈が可能です。

 

心にとどめて日々の生活に生かしたい言葉ですね。

 

 

 

花に続いて軸を掛けるとまたお茶室らしい雰囲気が出ますね!

椿の赤も効いてます。

 

 

 

引き続き完成に向けて作っていきます!


02:43 | きくりんさん | comments(0)
 お茶室制作・完成に向けて その18

 

床のお花。

試作で定番の椿をとりあえず作ってみる。

 

 

 

赤が映えますが、色みが生っぽいなので、

もうちょっとだけ控え目な赤が良いかもしれません。

 

 

 

きくりんさんの人形を入れてみるとこんな感じ。

道具も並べられていて、

客だけがいる状態ではシチュエーションとして

成立しない感じがします。

 

いずれ亭主も必要になってくるのかなあ。

そうすると人間関係・物語性も出てくるので、

見ていて飽きない作品にはなりそうですね。

 

まあでも花があるだけでも空気感が変わりますね!

 

次はお軸もちょっと試作してみます。

やはり「日日是好日」でしょうか。


00:31 | きくりんさん | comments(0)

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